片付けと解体工事
- 2021年05月16日
- 先月のことですが大変お世話になっているお寺の住職からのご紹介で、東大阪市の店舗付き一軒家の片付けと解体工事をできないかとの相談でした。
場所は商店街から一歩入ったところにあり、一階が元喫茶店で、2階、3階と住居になっていました。
画像のように看板やテントがあり、中はカウンターや長椅子、テーブルなどがあります。
裏には古い冷蔵庫、外階段には大型のエアコンの室外機もあります。
なかなかのボリュームと普段あまりやっていない解体工事でしたが、こういったことも"ご縁"ですから、勉強も兼ねて引き受けました。
解体工事自体は以前にもやっていましたが、どうしても現場に何度も足を運び、近隣対応や途中の施工進捗状況を把握するため時間を割いてしまいます。
また、ご依頼者様から連絡があればすぐにでも現地へ飛んで立会いをすることはよくあることです。
神戸の震災後にハウスメーカーで施工管理をしていた時も現場監督としては随分と神経を使いました。
その経験からなかなか大変なお仕事であることは自覚していました。
4月に入ってから工事は始まり、残置物の撤去が終わって続けて解体工事に入ります。
今回はお付き合いのある解体業者に依頼して入ってもらいました。
途中の画像でもわかりますが、普段の遺品整理とは全く違った工事内容なので気を付けるポイントも違ってきます。
ある程度解体したら、その都度清掃してその日の終わりには一旦片づけて終わるようにしています。
こういった解体工事で気を付けなければならないのは近隣への配慮です。
いきなり重機を入れるのではなく、2階、3階は手バラシで解体していきます。
しかし、どうしても騒音は発生しますので事前の近隣へのあいさつは施主様と一緒に一軒一軒丁寧に回ります。
工期や作業時間、施工会社、連絡先、施主名や住所などを記載した「お知らせ」を配布しました。
それでも特に気を付けなければならないのはその敷地の両隣や裏など隣接している土地の持ち主とは境界の確認が必ず必要です。
しっかりとしたポイントがあればよいのですが、古くなっていたり親の代が変わったりと、記憶を頼ることになることもあります。
こうした時はその土地の「地積測量図」を法務局に行って出してもらうことです。
特にポイントがはっきりしない場合は近隣ともめる原因にもなりますので当事者が立会いの下必要であれば土地家屋調査士に依頼して話し合いが必要になってきます。
今回はそこまでの必要はなかったようです。
いずれにしても一軒家で大事なのは自分の財産である土地の境界がどこにあるのか、登記簿などをしっかりと残しておき、次の代に引き継げるようにしておくことです。
さて、現場は進みすっかりと建物がなくなりました。
そこで問題発生です。
建物の地下から以前の古い基礎が出てきたのです。
これも解体工事ではよくあることですが、今回はコンクリートの基礎に混じってレンガが大量に出てきました。
昔はそういったガラをそのまま土地の中に埋めたまま建築が行われていたことも多いそうです。
解体工事の見積りにはこの地下からの埋設物の処分は入っていません。
もちろん何もなければ理想なのですがこればっかりは出してみなければわかりません。
むろん費用もかかることなのでご依頼者様には現地確認で見てもらい、費用がかかりますが取り除くことになります。
最後に砕石を敷いて完了です。
長い長い説明になりましたが、解体工事をされた方はよくご存じだと思います。
実際にご自宅の解体工事をされることは一生にそうあることではありませんが、費用もそれなりにかかりますので業者選びは慎重に行ってください。
確かに安い業者もありますが、後々のクレームや近隣対応などを考えてしっかりとした施工管理をやって頂ける業者を見つけましょう。
今回は解体工事の施工事例でした。ほぼ3週間ほどでしたがお疲れさまでした。
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