川西市の空き家の片付け
- 2021年11月20日
- 今回は昨日作業が終わった空き家の物件です。
最初は今年の5月に川西市市役所に空き家相談に来られたお客様だったのですが、その時にたまたま私が欠席をしており、直接お会いしたわけではありませんでした。
対応したのは相談員の不動産会社のメンバーで、高齢の母が住んでいる実家をどうしたらよいでしょうとのことでした。
この時はまだ完全に空き家ではなかったのですが、とりあえず家財一式処分した場合にいくらくらいかかるのか見てほしいということで、7月に現地確認させていただきました。
この時はお母さまは入院されており、ほぼ空き家の一軒家は庭木は伸び放題で雑草も一面に茂っており、何があるのかさえ分からない状態でした。
家財整理の前に、外回りを何とかする必要があり先に庭木の剪定、草刈りを依頼されました。
いずれ売却をするにせよ、庭が荒れていると買いたいと思われて見に来ても印象が違ってきます。
費用はかかりましたが、綺麗になったお庭は手入れが行き届いた立派な庭になり、もったいないと思うくらいでした。
その後、8月にお母さまが亡くなられてこのお宅は住む人の帰ってこない空き家になってしまったのです。
何度かお客様とのやり取りがあったのですが、心情的にすぐに片付ける決断が付かず、ご自分たちで遺品整理をして自分たちの過ごした思い出に感傷的になったそうです。
それからやっと気持ちを切り替えて、いつまでもこうしていても仕方がないと、また連絡があり11月に入ってから今回の家じまいをすることになりました。
事前の仕分け作業と、搬出処分の当日と2日かけて丁寧に作業をしていきました。
仕分けする中でアルバムが出てきました。
一応、確認では全て処分でよかったのですが、少し気になり最後まで取っておきました。
立会いの当日に念のため確認していただき、そのうえで意を決して「こちらも処分してください」と言われて段ボール箱に詰めました。
アルバムには自分が子供のころの写真や、家族との思い出がいっぱい詰まっていました。
やはりそれを処分してしまうのは辛いことだと思います。ただ、そのアルバムを今後誰が見るのだろうと考えたときにいつまでも取っておいても仕方ないと決断したそうです。
確かに子から孫にと残されたもののそこに映っている人が誰なのかわからないといった場面もよく見ます。
どこまで残すというのは難しいかも知れませんが、人の記憶の中に残って後世で「こんな人だった」と思い出してくれればいいのかなーと思いました。
毎回なのですが、ご兄弟で来られてご対応下さったのですが、こんな時に兄弟で相談しながら、時には思い出に浸りながら片づけていくのも寂しさを二人で共有しながらという意味ではいいと思います。
無事に家財の搬出が済んで、川西市のクリーンセンターから収集車が来て手早くトラックに載せて回収していきました。
その時にお客様が二人でその様子を見ていて少し悲しい目をされていました。
最後に家財をいっぱい積んだそのトラックに"一礼"されていたのが印象的でした。
これはどうしようもないことなのですが、収集にきた職員たちはその家具を"粗大ゴミ"として扱うのでパッカー車に入れれば「バリバリ！」と破壊していきます。
また、ダンプの方には椅子やスタンドなどを放り込んでいきます。その様子は長年の思い出を処分するお客様からしたらどのように映ったのでしょうか？
思わず、「あまり見せない方が良かったのかも知れませんね」と言いました。
隣で見ていた私は正直、もう少し丁寧に扱ってくれないかなーと思いました。
全てが片付き出会いから長期にわたった遺品整理でしたが無事に終わってよかったです。
後日、お客様からねぎらいのお言葉をメールで頂きました。
また、「今度自分たちの時が来たらよろしくお願いします」と言われました。
ありがたいことですが、私も長生きして少しでもお役に立てたらと思い、身体の動ける間は頑張ろうと思いました。
今後は家と土地の売却に向けて不動産屋さんが動いてくれます。
宜しくお願い致します。
そしてありがとうございました。
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