神棚の供養と処分
- 2019年03月06日
- 昨日、以前にテーブルの運搬を行ったご依頼者から今回は神棚の処分を依頼されました。
仏壇は普段からご依頼があり、引き取りした後にいつもお世話になっているお寺に持ち込んで供養をしていただいていました。
今回は神棚ということだったのですが、ご依頼者様からのご意向で特別なこだわりはありませんとことでした。
いろんな宗派、宗旨があり、いざ仏壇や神棚を処分するとなるとそこの宗派によっては結構な費用がかかることもあります。
今回はそんなこともあり、特別には必要ないとのことでしたが、何もしないのも気持ち的に落ち着かないとのことだったので、今回は仏壇同様に供養はしていただくのですが運び出しする前に特別に祝詞を上げることにしました。
私が得度を受けて出家したお寺は歴史が古く、辿ると1500年ほどさかのぼるそうです。
宗派は?と、よく聞かれますが正式には「金峯山修験本宗」(きんぷせんしゅげんほんしゅう)といいます。
修験道とも言いますが、説明すると長くなるのでここでは控えさせていただきます。
奈良の吉野山にあり、大峯山(おおみねさん)を中心に山岳修行を行っているお寺です。
2年ほど前に国から「国軸山」という指定を受けたところで、「蔵王大権現」と言えば、ご存じの方もいらっしゃるでしょうか?
日本古来からある山岳信仰であり、インド、中国からの仏教を取り入れ主に密教系といわれる経典を使います。
もともと神、仏の区別はなく、修行の中では神道と仏教の両方の要素を取り入れた形になっています。
そして今回の神棚の宗派では特別なこだわりがなく、神仏習合という意味では修験道に通じるものがありました。
そこで今回は私に一任されましたので、神棚に向かい一礼してから「大祓詞」(おおはらいのことば)を奏上させていただきました。
続けて「心経奉讃文」(しんぎょうほうさんもん)と「摩訶般若波羅蜜多心経」を上げました。
ここで、神棚なのに般若心経?と思われた方もいらっしゃると思いますが、神前では祝詞、仏前では心経と思われがちですがそうではありません。
先ほどの「心経奉讃文」の中にすべて書かれていますが、心経は神前でも仏前でもまして家の為、人の為には祈祷の御経なれば・・・と書かれています。
つまり万能の経典なのです。
宗派、宗旨により異なる経典を使用しているため否定される方もいらっしゃる方もおられるかと思いますが突き詰めると上の方ではつながっているのです。
そんなことから今回はこのような形で運び出す前に"ご挨拶"をさせていただきました。
後ろにご依頼者様が夫婦で一緒に手を合わせていただきましたが、奥様は途中「泣けてきました」と感動された様子でした。
本当にありがたいことです。
こんな私でも少しでも人様のお役に立てるということが今のお仕事の励みにもなります。
写真、お札なども一緒にあずかり、お引き取りさせていただきました。
便利屋の福入さんは宝塚市を中心に西宮市、芦屋市、神戸市、尼崎市、伊丹市、川西市、猪名川町、三田市、三木市、池田市、豊中市、箕面市、吹田市、茨木市、高槻市、摂津市、門真市、守口市、寝屋川市、大阪市内全域、及び東大阪市、堺市など広範囲に対応しております。
また、遺品整理、生前整理、仏壇供養、人形供養などは特に大事に考えていますのでお気軽にご相談ください。